
リサイクルタイルの開発において、私たちが常に追求しているのは「素材の個性をどう活かすか」という問いです。
建材としての「美」と「機能」を融合させるカギ。それは、素材本来の魅力を放つ「無釉(むゆう)」と、釉薬で新たな価値を纏う「施釉(せゆう)」という2つの仕上げにあります。
今回は、それぞれの工程に込められたecorevoの思想と、リサイクル原料を洗練された建材へと昇華させる「検証」の裏側について紐解きます。
表面に釉薬(ゆうやく)をかけずに、焼成したタイル。タイル原料そのものを焼き締めるため、土や粘土の質感・色がダイレクトに反映されます。
スラグや廃ガラスといった無機物系廃棄物を含む配合では、人工的な色付けでは決して出せない、自然な発色や質感が現れます。素材が持つ歴史や個性が、そのままデザインの深みとなります。
表面は光を吸収するような落ち着いた仕上がりになり、滑り止め効果も期待できます。建築の肌として、空間に安心感と重厚感を与えます。
釉薬で表面を覆わない無釉タイルは、製造時に起こるわずかな差や焼成ムラなどが、そのまま製品の表情として現れます。
だからこそ、ecorevoでは各工程において、プロセス管理を徹底しています。目に見えない積み重ねが、リサイクル原料を洗練された建材へと昇華させるのです。
リサイクル原料のストーリーや個性を、視覚と触覚でダイレクトに伝えたい場所に
表面が摩耗しても色や質感が変化しづらいため、長く使い込むほどに深みを増す建築の一部として
施工事例:豊田市立朝日丘中学校
施工事例:Mother
ecorevoでは、新しいリサイクル原料を扱う際、まず無釉にて焼成テストを行います。原料の挙動を確認し、その「素顔」を理解することからすべてが始まります。
成形した素地の表面に釉薬をかけて、焼成したタイル。焼成中に釉薬が熱で溶け、タイルの表面に緻密な「ガラス質の膜」を形成します。
マット・ブライトなどの質感の使い分けや、釉薬ならではの奥行きのある発色が可能です。リサイクル素材をベースにしながら、空間コンセプトに合わせた自由で鮮やかな空間デザインを叶えます。
ガラス質の層が光を反射し、陽の光や照明によってタイルの表情が豊かに変化します。フラットな面だけでなく、繊細な凹凸を際立たせることも施釉の得意分野です。
焼成時の「熱膨張率」や「収縮率」がわずかにズレるだけで、剥離や想定外のひび割れが生じてしまいます。
そのため、リサイクル原料を含む素地と釉薬の組み合わせには、非常に高度な「相性」が求められます。
ecorevoでは、まず原料の挙動を評価し、それを基準として最適な釉薬を選定・調合しています。このマッチングこそが、リサイクル原料を洗練されたプロダクトへと変えるカギとなります。
リサイクルタイル:モルテノヴァ
施工事例:「三年鳴かず飛ばず」プロジェクト
ecorevoでは、本製造の前に必ずテストピースを作成し、密度分布や焼成後の収縮、強度を徹底的に検証します。この地道な積み重ねが、廃棄物・リサイクル原料をプロダクトへと進化させるカギとなります。
リサイクル原料の「素顔」を活かす無釉と、技術で「彩り」を添える施釉。リサイクル原料の性質を正しく見極め、最適な手法を選択することで、私たちは建築に新しい価値を提案し続けます。
これまで受注生産品だったモルテノヴァが、サステナブルな選択をより身近にするため、2026年4月より一部の色・形状において在庫運用を開始いたします。
K01A・K06A・Y07A・Y11A・B08Aの「97角」および「22x147角」は、少量からでもスムーズに、カタログ参考価格にてご提供が可能となります。もちろん、理想の色を追求するオーダーシステムも健在です。プロジェクトの性質に合わせ、最適な選択肢をご活用ください。
お客様の「ムラや風合いを活かしたこんなタイルを作りたい」という具体的なご要望や、お持ちの産業廃棄物の活用についてのご相談も随時承っております。
リサイクル素材の可能性について、ぜひお気軽にお問い合わせください。