
脱炭素社会の実現に向け、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーへの期待が高まっています。なかでも大規模な太陽光発電施設、いわゆる「メガソーラー」は、各地で建設が進む一方、森林伐採や景観への影響をめぐる議論も広がっています。
再生可能エネルギーの普及は、カーボンニュートラル実現の重要な選択肢です。しかし、「効率の良い発電方法」だけがサステナブルな取り組みではありません。
今回は、メガソーラーをめぐる議論を切り口に「ものづくりにおける脱炭素」について考えてみます。
太陽光発電設備の建設は、化石燃料への依存を減らしCO₂排出量を削減することを目的としています。
しかし、大規模な設備を設置するためには、広大な土地が必要になるという側面も持ち合わせています。実際に、設置が進む地域ではさまざまな「懸念の声」も聞かれます。
〇 森林伐採による、山の保水機能や生態系への影響
〇 風力発電における、低周波音による健康被害
〇 大規模な発電設備による、地域固有の景観への影響
〇 急傾斜地への設置による、土砂災害のリスク
これらの声は、再生可能エネルギーの導入そのものに反対するものではなく、より良い設置・運用のあり方を模索する中で挙がっているものです。
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広大な土地に建設されたメガソーラー
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森林を切り開いて設置されたメガソーラー
日本各地では、大規模太陽光発電施設や風力発電設備の建設をめぐり、地域住民や自治体との間でさまざまな意見が交わされています。カーボンニュートラルを実現するための取り組みが、別の環境負荷を生んでしまう…そこには、単純な正解のない構図があります。
こうした議論から見えてくるように、脱炭素社会の実現には「どう発電するか」だけでなく、「ものをどう作るか」という視点も欠かせません。
タイル製造も例外ではありません。高温で長時間焼成する工程には、多くのエネルギーとCO₂排出が伴います。ecorevoが取り組んでいるのは、まさにこの「つくる工程」における脱炭素です。
発電方法の転換だけでなく、製造工程そのものを見直すこと。これもまた、カーボンニュートラルに向けた確かな一歩です。
ecorevoでは、溶融スラグや廃ガラス、セラミック廃材などを再生原料として活用し、リサイクル率最大100%を実現。さらに焼成温度を見直すことで、タイルとしての機能性を損なうことなくCO₂排出量を削減しています。
もちろん、ただ焼成温度を下げれば良いという単純な話ではありません。強度・耐久性・意匠性を保ちながら焼成条件を最適化する必要があります。原料設計と焼成条件などの検証を重ねながら、品質とサステナビリティの両立を追求し続けています。
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こうした取り組みの中から生まれた新製品が「ウール」です。原料には、家電製造時に発生するグラスウール端材と廃粘土を使用し、リサイクル率98%を実現。
従来のタイル製造と比較して、CO₂排出量を55%、エネルギー消費量を60%削減しています。さらに、美濃焼の器から着想を得た釉薬の「溜まり」表現によって、廃材由来とは思えない上質な意匠性を実現しました。
廃材が持つ個性を活かしながら、環境負荷を抑えるものづくりを、私たちはこれからも追求してまいります。
再生可能エネルギーは、脱炭素社会実現の重要な選択肢です。しかしその導入方法によっては、森林や生態系、景観への影響といった新たな課題を生むこともあります。
だからこそ、サステナブルな取り組みは一つではありません。発電方法だけでなく、「つくる工程」からもカーボンニュートラルは積み上げられる。廃材から生まれた新製品「ウール」は、その一つのかたちです。
リサイクル素材の可能性を広げ、皆様のクリエイティビティを支えるパートナーとして、ぜひお気軽にお問い合わせください。