ecoRevo®の歩み~溶融スラグとの出会い~
ecoRevo®が製作する「陶冶」「暁」などのリサイクルタイルは、一朝一夕で誕生したものではありません。スラグを使用したリサイクルタイルの完成に至るまで、意外にも「長い道のり」がありました。
今回は、前身企業でのリサイクル原料の研究や、溶融スラグとの出会いなど、ecoRevo®の歴史についてご紹介いたします。
前身企業からの歩み
2019年から事業を開始したecoRevo®ですが、弊社代表・笠井の父である、笠井 節一が立ち上げた前身企業での活動を含めると、30年以上前から継続して、リサイクルタイルに関する研究と、試作品製作を行っております。
当時から、窯業界では「タイル原料枯渇」が問題視されており、その解決に向けた活動として、タイル代替原料の研究を実施していました。
代替原料を模索する中で「廃棄物を再利用できないか」と考え、都市ゴミの焼却残渣である「焼却灰」を、原料として使用するための研究を開始しました。
都市ゴミは収集後、清掃工場などで焼却された後、残渣として焼却灰が残ります。当時、焼却灰は特にリサイクルされることなく、最終処分場に埋め立てられることがほとんどでした。
焼却灰を、リサイクル原料として活用できれば、タイル原料の節約に繋がり、日本のゴミ問題の一つである「最終処分場の残余年数」の引き伸ばしにも貢献できると考えました。
しかし研究の結果、焼却灰はタイルの原料には不向きであると判明。「廃棄物を原料としたタイルを製造する」という思いとは裏腹に、研究は難航しました。
溶融スラグとの出会い
焼却灰の研究は非常に困難を極めましたが、次の原料候補を求めて、ガラス系材料など一般廃棄物以外の廃棄物についての研究と試験を行いました。
そんな時、焼却炉より高温で都市ゴミを処理する「溶融炉」の登場を知ります。溶融炉の残渣「溶融スラグ」が、次の代替原料候補に挙がりましたが、当時は、限られた自治体しか溶融炉を所有しておらず、スラグの入手に苦労しました。
溶融炉を所有する自治体に、スラグの提供を嘆願。やっとの思いで、スラグを譲り受けました。これが、私たちと「スラグ」との出会いです。
当時、スラグはリサイクル用途が少なく、スラグを原料としたタイル製造の前例がありませんでした。こうして「タイル原料枯渇」に対する溶融スラグの研究が始まったのです。
まとめ
今回はecoRevo®の歴史、スラグに関する研究開始までの過程についてお話しいたしました。
様々な問題改善に向け、スラグをはじめとしたリサイクル原料を活用するために、日夜研究に励んでいます!
今後ブログで、日々の研究や環境テーマなどに加え、ecoRevo®の歴史について紹介したいと考えております。これからもecoRevo®の活動にご注目ください!
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